ウォールナットフローリングに適したおススメ内装デザインとは?BLOG DETAIL
チョコレート色を持つウィールナットは、フローリング材の中でも独特の雰囲気を醸しています。オークやヒノキ、パイン材のように明るい色調ではなく、暗みを帯びた落ち着いた雰囲気をもたらすため、部屋の印象をガラッと変えてしまうこともあり、内装材として使用する際にも少し工夫が必要です。
今回の記事では、気品溢れるウォールナットフローリングをインテリアに合わせるためのコツを、デザイン上の実例を元に解説していきます。
ウォールナット材について
世界三大銘木の一つに数えられるウォールナットは主に北米原産で、中世の時代からヨーロッパにもたらされ彫刻材・家具材などとして用いられてきました。オークほどではないにせよ、頑丈で密度も強く、独特の色と艶を持つことからも人気を博し、価格帯もその他の樹種に比べ高価です(特に2019年は、北米の虫害の影響で価格が高騰しました)。
インテリア材としてのウォールナット
他の樹種にはない独特のチョコレート色と艶を持ち、アクセントとして用いるにしても、基調色として用いるにしても、部屋に落ち着きと上品さを醸すことに一役買います。この色合いはウォールナット固有のもので、オーク材への着色・化学変化などで再現を試みる動きもありますが、本来のウォールナットのもつこの色合いは出せません。
インテリアの用語ではおだやかな色調~深い色調に分類されるウォールナット材の人に与える印象は「落ち着いた」「重厚な」「深みのある」「上品な」といった用語で表現できます。
これをフローリング材として使用する場合、家具や壁材、カーテンには同一色相、類似色相(PCCS色還元表で赤味の橙の周辺色)や類似トーンでまとめると、ウォールナットの持つ「落ち着いた」「上品な」というイメージを上手に活かすことができます。
詳細は後述しますが、例えば床・・ウォールナット、壁・・白、ベッド・・灰色などといった組み合わせは統一感があってお勧めです。
これでは少し面白みに欠ける、といった場合家具やクッションなど取り換えの利く部分にアクセントとなるような対象の色相(ここでは青系のクッションなど)を配置してみても面白いかもしれません。
モノクロ系のデザイン
きらびやかな家具や目を引く絨毯・壁など「凝りすぎたデザイン性」への反動として、欧州のトレンドの一つとなっているのがその真逆をいく「モノクロ」式のインテリアデザインです。
モノクロのデザインとは、一般的にイメージされがちな白黒写真のような単調なデザインを意味するのではなく、通奏低音としてコンセプトとなる色相を定め、それとハーモニーを醸す同一色相・類似トーンを選択していく手法を差します。
それによって、部屋全体が「シームレスな」、すなわちインテリア・壁・床といった部屋の要素の輪郭が溶け合うように感じられます。インテリア業界では「おだやか」「落ち着きのある」「上品な」という用語などで表現されます。基調となる色は必ずしも白や黒ではなく、ウォールナットのようなチョコレートダークや落ち着いたグリーンカラーなども人気を持ちます。
心理学的に、インテリアに限らず、限定された背景色・背景トーンというものは脳を休め、目の前の物事に集中させる効果を生むことが研究されています。色の組み合わせとして、例えばウォールナットのダークチョコレート色をベースに、白味を帯びた部屋の統一感は、洗練された高級感とリラックス効果の双方を空間にもたらすことが可能です。
インダストリアルデザイン
美容院やブティックだけでなく、最近ではデザイナーズマンションなどでも人気を博すインダストリアル・デザインの空間。コンセプトとしては、素材のまま、本来隠すべきパイプや、レンガや、倉庫であった面影など、一部をデザインとして残しつつ、居住空間として使用する、というものです。
特性上、「木とメタル」という組み合わせを用いることが多く、特にメタルの人工的な印象へのコントラストとして、木の部分には節を多く用いたものや、ラフなもの、不揃いのものなどが好まれます。
インダストリアル・デザインの中でも特にレトロ感をもつビンテージ調との相性が良く、同じ木質基調の家具などと一緒に、無機質なパイプ、メタルとのコントラストを奏でます。
テラコッタ調
テラコッタとは「素焼きの粘土」で、始皇帝の兵馬俑で発見された遺跡などはテラコッタ・アーミーとして知られています。赤味がかった、それでいて主張しすぎない大人らしい上品なトーンは、インテリアデザインの基調としてもワンポイントカラーとしても使用が可能です。
テラコッタ調とウォールナットの相性が良いのは、お互い「同一色相」に属し、組み合わせによって落ち着いた、上品な印象を得られやすいことが理由の一つです。例えば、床にウォールナットを敷くのであれば、壁は薄いテラコッタ調に合わせることで、多少トーンの部分で変化がみられるも、色相での一致が空間に統一感をもたらします。
今回の記事で紹介したデザインはあくまで一例です。インテリアデザインには数学のように一つの定まった答えがあるわけではなく、自分の好みや文化に応じてどのようなアレンジも可能です!ウォールナット材のお問い合わせは弊社までお気軽にお声掛けください。